蝋引き加工について WAXING

封筒への蝋引き加工もおまかせください。

封筒工房では、封筒への蝋(ロウ)引き加工も承っています。 こちらのページでは、封筒への蝋引き加工についてご説明いたします。

蝋引き加工とは?

クラフト紙の蝋引き加工例

封筒の紙の表面に蝋燭(ロウソク)と同じ”ロウ”をしみ込ませる加工のことです。 封筒に蝋引き加工をすることで、防水性や耐久性が高まります。また蝋引き加工をすると、紙が透けやすくなります。見た目もヴィンテージ風となるのが特徴です。 触り心地は多少しっとりとした感じになります。

蝋引き加工・蝋引き加工した封筒の特徴

封筒に蝋引き加工を施すと、封筒に様々な変化があらわれます。

1.耐水性、耐油性が高まる

紙に蝋をしみ込ませることで、紙の耐水性や耐油性が高まります。 耐水・耐油効果があることから、ひと昔では蝋引き加工された封筒は魚などの生鮮食品を入れる袋として利用されていました。(今はあまり見かけることがありませんが、まだ使っているお店もひと昔前まではあるようです)

耐水・耐油という蝋引き紙の特徴から、蝋引きした紙は刃物や機械部品などを梱包するのに使用されていたりもします。

2.紙の強度が高まる

封筒に蝋引き加工をすると、蝋が紙の中に染み込み、固まります。 つまり紙そのものが蝋によって強化されますので、封筒を蝋引き加工することで、封筒の強度・耐久性が高まります。

3.内容物が透けやすくなる

これは封筒の用途によりメリットにもデメリットにもなり得ますが、蝋引き加工をすると紙が透けやすくなります。 ですので、蝋引き加工した封筒の封入物も透けて見えやすくなります。

蝋引き加工した封筒のシワ加工

ただし、どこまで透けるかは紙の厚さによります。 薄めの紙ですと本当に透け感が出ますし、紙厚が厚ければ、そこまで透けなかったりもします。

透け感が気になる場合は、まずはご希望の紙・紙厚で蝋引き加工のサンプルを作成させていただきご確認いただくことをオススメします。

あえて封筒の中身を透けさせたいという場合には、紙厚が薄い紙で封筒を作成し、蝋引き加工すると良いでしょう。

4.封筒がアンティーク調・ヴィンテージ風になる

封筒に蝋引き加工をすると、見た目がアンティーク、ヴィンテージ風になります。

アクセサリーなどの封入物によっては、アンティーク、ヴィンテージ風の蝋引き加工された封筒(パッケージ)が合うでしょうし、レトロなレターセットなどにもオススメです。 (アクセサリーなどのパッケージとしては、蝋引き加工することで防水性も強度も高まっているので機能面でも適しています。)

5.シワや折れも味になる
蝋引き加工した封筒のシワ加工

普通の封筒ですと、シワや折れ目がつくと痛んでいるようにしか見えませんが、蝋引き加工した封筒はシワや折れ線が逆にいい”味”を出してくれます。 (使い込んだような風合いを出すために、あえてシワをつける「シワ加工」も承っているくらいです。)

蝋引き加工された封筒は、長く使うことで味がでますし、しかも前述の通り耐久性も高くなっています。

何かを保管するのに長く愛用いただける封筒として活躍してくれるでしょう。

6.切手やシールがくっつきにくくなる

蝋引き加工した封筒は、紙の表面に蝋が付着していますので切手やシールが定着しにくくなります。 切手やシールなどを貼った直後は剥がれやすいのですが、貼って数時間置いておけばある程度粘着力は強くなります。 例えば切手を貼って郵送するような場合は、切手を貼って数時間を置いてから郵送するのがオススメです。

蝋引き加工に適した紙は?

蝋がしみ込みやすく、蝋引き加工によるアンティーク感や”味”が出やすいという点で蝋引き加工と相性が良いのはクラフト紙です。 とくにアンティーク・ヴィンテージ感を出したい場合は茶系のクラフト紙が最適です。

もちろん、クラフト紙以外の上質紙などでも蝋引き加工は可能です。 透け感のある封筒を作りたい場合は上質紙で封筒を製造し、蝋引き加工をするという方法があります。

蝋引き加工の手順

封筒への蝋引き加工は、印刷なども含めて封筒に仕上がってから加工します。 なぜなら、原紙や刷了紙の段階で蝋引き加工をすると、蝋引きされているので製袋加工時に糊がくっつきにくくなるからです。

なお、印刷がある封筒に蝋引き加工をすると、印刷面の表情も変わります。 濃い目の紙ですと印刷面に深みが出てよりアンティークな雰囲気になりますし、薄めの紙であれば紙の透明度が増すので印刷がくっきり見えるようになります。

■封筒の蝋引き加工に関してご不明な点については、お気軽にお問い合わせください。